頭の中のふきだまり

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ようこそ実力至上主義の教室へ 10巻 感想

よう実10巻、発売日に買ってその日に読みました。いつも安定して面白いので、毎回一気に読んでしまいますね。それぞれの策略が終盤に判明していく感じが好きです。単純な話ではないので、メモも兼ねて感想を残します。ネタバレ有りです。

 

○今回の試験

今回の試験はだいぶ理不尽な試験でしたね。誰かが必ず退学にならないといけなく、退学者をクラス内で選ぶという点は、今までよりもタチが悪いと感じました。ちょっと人狼みたいだとも思いましたね。そもそも今回の試験が綾小路を退学させるために設定されたものであるからして、理不尽で仕方ないですが。。平田や一ノ瀬のようなタイプには厳しい試験でしたね。

社会に当てはめてみると、人事異動が頻繁にある日本の組織の中では、トップの人は、誰を飛ばすかみたいな判断は多くしているのかもしれません。使えない人間がいないようにすることも大事ですが、切る人を選ばなきゃいけない時の決断力も実力のうちということですかね。

結果を見てみれば、主要キャラは退場せず、退学に値する人が居なくなったのかなあって感じですね。弥彦はかわいそうですけど。ルール的にはいかに外部クラスの票をまとめて動かすかが重要で、龍園や山内とかはここが結果に直結した部分だったと思います。

 

○それぞれの思惑

今回の話では綾小路は直接誰かをはめるような大きな動きはしてなかったです。代わりに坂柳の暗躍が目立ったと思います。結局坂柳は山内で適当に遊んだ挙句ボロ雑巾のように捨てて、山内に苦痛を与えたかっただけみたいですね。綾小路を狙ったふりをしたのは、見かけ上理事長代理に従った感を出したかった感じでしょうか。また、葛城ではなく弥彦を退学させることで、葛城を有能なコマとして手に入れるという策略は見事でしたね。葛城はリーダーとして下策ばっかだった気がしてて、坂柳にかなわなそうなので、まあしょうがないかなってとこです。

綾小路は櫛田を落とす動きをするのかなとか予想してましたけど、そういう攻撃的な動きはありませんでした。クラス内ではだれが退学になっても良さそうで、堀北を使って首謀者を暴露することで、念のため自衛しといた感じですね。裏の動きが全て読めているところは流石です。坂柳のおかげですが、結果的に退学を取り消せる権利を得たことは、父親から退学させる圧力があるので、大きな武器になりそうです。

また、綾小路は他クラスの動向にも関与していましたが、ここでのメイン目的は一ノ瀬からの信頼を強くすることだったと思います。Dクラスと一ノ瀬を引き合わせて、龍園と一ノ瀬を救うことは、途中予想できましたけど、BからDまで全ての結果に関与してる綾小路は流石ですね。前回と今回で一ノ瀬を救う動きを見せている綾小路ですが、大局的視点で見ると今後父親との戦いに発展していく中で、一ノ瀬をコマとしてある程度使えるように布石を打ってる感じでしょうか。一ノ瀬が綾小路に想いを寄せている雰囲気があるので狙い通りな感じがします。

 

○今後

最後に理事長代理が出てきましたが、ラスボスにはならなそうな気がします。中ボスくらいの立ち位置でしょうか。次の巻で坂柳との戦いが決着し、2年生では理事長代理との戦いが南雲とかが絡んできて話が進みそうです。面と向かって退学にするわけにはいかないので、理事長代理が南雲を使って戦う感じになるんでしょうかね。

今後の争いも注目ですが、11巻のあとは11.5巻が予定されているようなので、そこで描かれるであろう恋愛要素なんかもだいぶ楽しみです。