頭の中のふきだまり

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探偵ファミリーズ 感想

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探偵ファミリーズ読了しました。そこそこ面白かったかなって感じです。ライトノベルかと思うくらい、コミカルというかライトな文章は人を選ぶかもしれません。個人的には読みやすかったんですけどね。短編集でありながら全編を通した謎なんかもあったりして割と面白かったです。ただ、裏表紙あらすじには本格ミステリ的なことが書いてあったのですが、本格ミステリではない気がします。家族をテーマにしていて、ミステリは本題ではないと思いますね。あと1番最後の展開は蛇足だったかなって感じです。以下、ネタバレありで感想書きます。

 

ライトノベルのような軽さでミステリとしてもライトな感じ

文章の雰囲気としては、ライトノベルに近い感じがしますね。解決する事件も人が死ぬような殺伐としたものはないので、シリアス感はあまりなく軽い気持ちで読めると思います。ただ、コミカル過ぎるので、ライトノベルを普段読まなそうな人には合わなそうですね。

作者の他の作品を読んだことがないのですが、この作品についてはわざと全編コミカルにしていたのかなと思います。変わった性格のキャラのクレイジーな言動がコミカルに表現されていることで、トリックや推理材料になる不自然な言動について、そういうキャラクターだしってスルーさせる手法がとられていたのかと感じました。ミステリとしては割とちゃんと伏線もあったりするのですが、トリックはわからなくても、なんとなく犯人が読めてしまう感じはありましたね。推理小説としてよりも娯楽小説として楽しむ作品かなって印象を受けました。

ただ、基本的に短編集で、事件編と解決編があるコナンみたいだなーって思って読んでいたのですが、最後にずっと大家さんと漫月さんが入れ替わってたことや、そもそもレンタル家族を何故始めたのかが明かされるところは伏線が色々散りばめてあって結構感心しましたね。

 

○家族というテーマ

ミステリではあるんですが、メインテーマとしては家族について扱っていて、同性愛だったり、あえて同居しなかったりなど、色々な家族の形が出てきますね。

シェアハウスの住人が家族のような絆を作っていく話になっていますが、ペットも家族っていいますし、血の繋がりだけが家族であるかどうかじゃないよなあって感じました。じゃあ一緒に住んでたらみんな家族なのかって考えたらそれもなんか違う気もして、家族をうまく定義することは出来ないですけど、どういう形であれ、それぞれの家族の形があって絆があるみたいなことを感じました。

 

なんとなく選んだ本でしたが、まあまあ面白かったです。読書ブログになりつつありますね。